トロント(Toronto)は、カナダ・オンタリオ州の州都です。人口約248万2千人(2003年現在)で、カナダ最大の都市です。衛星都市も含むトロント大都市圏(Greater Toronto Area)の人口は約560万人。1970年代まではモントリオールに次ぐカナダ第二の都市でしたが、経済成長が著しく、現在ではカナダ経済の実質的中心都市となっています。世界各国からの移民も多く、たびたび「人種のモザイク」といわれています。
トロント市公式サイト(英語)
ヨーロッパからの移民の入植以前は、トロントは各先住民族の居住地域でした。「トロント」という地名は、先住民族ヒューロン族の「トランテン(人の集まるところ)」に由来すると言われています。モホーク族の「木が水中から生えるところ」という意味の単語に由来するとも言われています。18世紀になるとヒューロン族、モホーク族に加え、セネカ族、イロコワ族、ミシソガ族などが居住するようになりました。
18世紀末になると、イギリス人移民を中心として入植者が増加し、アメリカ合衆国の独立後は特にその動きが加速しました。1788年にはイギリスが現在のトロントに当たる土地の割譲を受け、1793年より「アッパーカナダ(Upper Canada)」の州都として定められました。その際、オンタリオ湖岸の小島から上陸した地点に港湾に適した地形があり、砦とともにヨーク(York)という町が形成されました。ヨークはアメリカ合衆国に攻撃され、しばしば被害を受けました。1834年にヨークはトロントと改称され、1837年の「アッパーカナダの反攻(Upper Canada Rebellion)」の舞台となりました。
長距離鉄道も開通し、1800年代後半その後の経済成長は著しく発展しました。周辺地域からの農産物の集散地となると共に、五大湖沿岸からの原材料による工業も発展し、トロントはこの地域の経済の中心地になりました。都市の拡大は現在まで続き、1953年には周辺の13都市を含む「メトロポリタン・トロント(Metropolitan Toronto、トロント大都市圏)」が設立されました。1998年にメトロポリタン・トロントは解消され、現在ではトロント市そのものが周辺の5都市と合併した形になっています。国連によると、トロントは世界で二番目に移民の占める割合の多い都市であり(一番はアメリカ合衆国のマイアミ市)、トロント人口の約半分がカナダ国外で生まれています。
トロントへの行き方
飛行機:日本から直行便(成田、関西空港)があります。成田から12時間半です。トロントの空港は、トロント市街中心部から西へ18キロメートルの場所にある
トロント・ピアソン国際空港です。
VIA鉄道:バンクーバーから3日。アムトラック経由でシカゴやニューヨークとも結ばれています。
トロントのホテル
トロント地図
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直線距離で、オタワから350km、バンクーバーから3360km、カルガリーから2710km、エドモントンから2710km、ウィニペグから1520km、ケベック・シティから730kmです。
トロントの観光名所
トロント観光局公式サイト
CNタワー(CN Tower):世界最高(553m)の地上建造物です。展望台からはトロントの街やオンタリオ湖など360度の素晴らしい眺望が楽しめます。グラスフロアではガラス張りの床の上を歩きスリリングな気分を味わえます。ユニオン(UNION)駅から0.5km、徒歩5分です。
ロジャース・センター(Rogers Centre):世界最大級の開閉式ドーム球場。メジャーリーグチーム「トロント・ブルージェイズ」の本拠地。従来はスカイドーム(Skydome)という名前でしたが、ロジャース・コミュニケーションズ(Rogers Communications)の買収により2005年2月よりこの名前となりました。
市庁舎(City Hall):市議会場のドームを、アーチ型に湾曲した二本の高層ビルが包み込むようようにして立つトロントのシンボルです。映画撮影等でよく使用されるユニークな建物です。東側ビルの27階には展望台があります。内部の見学ツアーがあります。地下鉄トロント ユニオン(Toronto Union)駅から徒歩10分です。地下鉄 イートン センター/クイーン(Eaton Centre/Queen)駅からは徒歩4分です。
オンタリオ州議会議事堂(Legislative Assembly of Ontario):ユニバーシティ通りから北に向った突きあたりにある緑の公園(クィーンズパーク)内にある、赤褐色の石造りの建物です。1885年に建てられオンタリオ州議会及び州政府の一部が入っています。近年改築されました。地下鉄 クイーンズ パーク(QUEENS PARK)駅から徒歩5分です。
エキシビション・プレース(Exhibition Place):カナダ最大級の見本市会場。建物は歴史を感じさせる物も多いです。CART(カート、Championship Auto Racing Teams)の自動車レースの一つ、モルソン・インディー(Molson Indy)の会場です。
チャイナタウン(Chinatown):ダンダス通りのUniversity Ave. からSpadina Ave. にかけてのエリアに中華街が広がっています。レストランや商店が雑然とひしめき合い、雑貨や中国野菜を積んだ屋台も出ています。レストランは美味しく比較的安いです。
イートン・センター(Eaton Centre):Yonge St. / Dundas St. / クイーンストリートに面した地下一階、地上4階のショッピングセンターです。店内は明るく華やかで散歩や休憩に最適です。用品・雑貨・本・子供用品・CD・靴・食料品などほとんどのものが揃います。銀行やレストランもあります。
ハーバーフロント(Harbourfront):オンタリオ湖畔にある港湾地区です。クイーンズ桟橋を中心としたエリアには、クイーンズ・キー・ターミナルがあり買い物客で賑わっています。
ヨーク砦(Fort York):アメリカ合衆国の攻撃からUpper Canada(現在のオンタリオ州)を守るためにイギリスが築いた要塞です。1812戦争のときに破壊されましたが、1815年に再建されました。カナダ連邦独立を機にヨーク砦は、1870年にイギリスからカナダに引き継がれました。1934年以降は、トロント市の史蹟となりました。19世紀当時の服装を身に付けた衛兵交替式が行われています。
オンタリオ サイエンス センター(Ontario Science Centre):市政百周年を記念して1969年につくられた科学の殿堂です。800以上の体験型の展示品があります。オンタリオ唯一のIMAXシアターでは臨場感溢れる映像を見ることが出来ます。ユニオン(UNION)駅から10km、バス30分。地下鉄 イグリントン(EGLINTON)駅(ヤングST・ライン)から10km、34番のバスで30分、DON MILES RD.下車。
カサ ロマ(Casa Loma):カナダの大富豪ヘンリー・ペラット卿が巨額を投じ、築きあげた豪邸です。装飾的な家具、秘密の通路、中世ゴシック様式の美しい庭園、塔等があります。庭園は5月~10月のみオープンです。地下鉄 デュポン(DUPONT)駅から徒歩15分です。
クイーンズ・キー・ターミナル(Queen's Quay Terminal):ハーバーフロントセンター内にあるショッピングコンプレックス。30を越える専門店・ギャラリーが立ち並び、オンタリオ湖の素晴らしい景色を眺めながら、ウォーターフロントでの食事が楽しめます。ヨーク(YORK)駅下車、徒歩1分。ユニオン駅から500m、徒歩10分です。
トロント大学(University of Toronto):カナダで最大、175年という歴史を誇る大学の一つで、レベルも高い大学です。ここの薬学部でインシュリンが発見されました。学生がキャンパスを案内する1時間のツアーがあります。市内のランドマークとしても有名です。地下鉄セント ジョージ(ST. GEORGE)駅と地下鉄クイーンズ パーク(QUEEN'S PARK)駅からそれぞれ徒歩1分です。
トロント島、センターアイランド(Toronto Islands、Centre Island):19世紀にお金持ちが建てたビクトリア調別荘が残る、絵のように美しい島です。家族で楽しめるアミューズメントパークがあり、年間100万人もの人々が訪れています。30以上の乗り物や広々とした農場などが人気となっています。トロント島フェリー乗り場からフェリーで7分です。
トロント動物園(Toronto Zoo):287ヘクタールの広大な敷地に5,000頭以上の動物が住む大型動物園です。トロント動物園の最大の特徴は檻が全くないことです。動物たちはそれぞれの生息地に最も近い環境で、自由に暮らしています。GOトレイン ROUGE HILL駅下車。
パラマウント カナダ ワンダーランド(Paramount Canada's Wonderland):7つのテーマパークに分かれたカナダ版ディズニーランドです。約50mもあるワンダーマウンテンを一気に滑降するサンダーランをはじめ、7種類のジェットコースターが人気です。ウォーターパークを含め1.2km2に及ぶ敷地に多数の乗り物があります。ユニオン(Union)駅から車で30分です。鉄道ヨークミルズ(York Mills)駅からバスで40分です。
ブラック・クリーク開拓者村(Black Creek Pioneer Village):1860年代のビクトリア調の村が鮮やかに再現されており、35以上の家や店・カラフルな建物が当時の姿のまま並んでいます。スタッフがカナダの歴史について語り、当時の学校や医者の家等を案内します。フィンチ(FINCH)駅からバス利用。トロント市内中心から車で約40分です。
ロイヤル・オンタリオ博物館(Royal Ontario Museum):600万点を越えるコレクションを持つカナダ屈指の博物館です。特に中国以外では世界最高クラスといわれる中国美術コレクションと、十数頭の恐竜のスケルトンが並ぶ恐竜室は世界的に有名です。地下鉄 ミュージアム(Museum)駅から徒歩5分です。
オンタリオ美術館
オンタリオ美術館(Art Gallery of Ontario):ヘンリー・ムーア(イギリス人彫刻家)のコレクションで世界的に有名です。現代アート中心ですが、ピカソやゴッホといったヨーロッパ絵画の展示もあります。カナディアンアートの収集品も見事です。オンタリオ美術館の裏側にあるジョージア様式の邸宅(ザ・グランジ)がこの美術館の全身となった建物です。
マクマイケル・カナディアンアート・コレクション(Mcmichael Canadian Art Collection):20世紀のカナディアンアートを展示しています。カナダの画壇に真にカナダ的といえる画風を持ち込んだ「7大画家」の充実したコレクションがあります。イヌイットや他の太平洋岸のインディアンの伝統的な手工芸品も素晴らしいです。ログハウスの珍しい美術館です。地下鉄イスリントン(ISLINGTON)駅からタクシー。トロントダウンタウンから車で約50分です。
バータ靴博物館(The Bata Shoe Museum):4,500年前のパピルス製の靴(エジプト出土)を始め、合計10,000足の靴が展示されるトロントにしかない珍しい博物館です。館内に一歩足を踏み入れれば、靴の歴史や世界の靴に関する興味深い展示が数多くあります。地下鉄 セントジョージ(ST. GEORGE)駅から100m、徒歩1分です。
月別 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
平均最高気温(℃) | -1.1 | -0.2 | 4.6 | 11.3 | 18.5 | 23.5 | 26.4 | 25.3 | 20.7 | 13.8 | 7.4 | 1.8 |
平均最低気温(℃) | -7.3 | -6.3 | -2.0 | 3.8 | 9.9 | 14.8 | 17.9 | 17.3 | 13.2 | 7.3 | 2.2 | -3.7 |
降水量(mm) | 61.2 | 50.5 | 66.1 | 69.6 | 73.3 | 71.5 | 67.5 | 79.6 | 83.4 | 64.7 | 75.7 | 71.0 |
降雨日数(日) | 15.3 | 11.7 | 12.7 | 12.1 | 12.2 | 11.1 | 10.3 | 10.5 | 10.6 | 11.4 | 12.7 | 14.5 |
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